おむつかぶれとは?原因・治し方・赤ちゃんを守る正しいスキンケア

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こどもの症状

赤ちゃんのおしりが赤くなっていると、「痛くないかな」「自分のおむつ交換の仕方が悪かったのでは」と心配になる方も多いでしょう。おむつかぶれは赤ちゃんによくみられる皮膚トラブルで、多くは正しいスキンケアによって改善します。ただし、カンジダなどの感染症や、別の皮膚疾患が隠れていることもあるため、症状の見分け方を知っておくことが大切です。

この記事では、おむつかぶれの原因や症状、家庭でできる治し方、ワセリン・亜鉛華軟膏などの使い方、カンジダ性皮膚炎との違い、医療機関を受診する目安について医師がわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • おむつかぶれの多くは、尿や便、蒸れ、摩擦による刺激性接触皮膚炎です。
  • 基本の対策は「早めのおむつ交換」「こすらない洗浄」「バリア剤による保護」です。
  • 通常のおむつかぶれは皮膚のしわを避け、カンジダ性皮膚炎はしわにも広がりやすい傾向があります。
  • 数日間ケアしても改善しない場合や、膿・水疱・発熱がある場合は受診が必要です。

1.おむつかぶれとは?

おむつかぶれとは、おむつで覆われているおしり、陰部、下腹部、太ももの付け根などに起こる皮膚炎の総称です。医学的には「おむつ皮膚炎」と呼ばれます。最も多いのは、尿や便、蒸れ、摩擦などの刺激によって起こる刺激性接触皮膚炎です。乳児は大人に比べて皮膚のバリア機能が未熟であるため、おむつの中の湿気や排泄物による影響を受けやすいと考えられています。おむつかぶれは非常によくみられ、海外の小児科診療ガイドラインでは、生後12か月までに半数以上の赤ちゃんが経験するとされています。多くは適切なスキンケアによって改善しますが、炎症が強くなると、皮膚がむける「びらん」や出血を伴うことがあります。また、傷んだ皮膚にカンジダや細菌が増殖し、感染症を合併することもあります。

2.おむつかぶれの主な症状

おむつかぶれでは、次のような症状がみられます。

  • おしりや陰部の赤み
  • 小さな赤いブツブツ
  • 皮膚の腫れや熱っぽさ
  • 皮膚がカサカサする、またはふやける
  • 皮膚がむける、ただれる
  • 排尿や排便の際に痛がる
  • おむつ交換のときに泣く
  • 不快感によって機嫌が悪くなる

通常の刺激性おむつ皮膚炎では、おむつと直接触れやすいおしりの盛り上がった部分、陰部、下腹部、太ももなどが赤くなります。一方、鼠径部などの皮膚のしわは比較的保たれることが特徴です。症状が進行すると、皮膚がむけてジュクジュクしたり、排泄物が触れるたびに強く痛がったりすることがあります。

3.おむつかぶれが起こる原因

おむつかぶれは、ひとつの原因だけでなく、湿気、排泄物、摩擦などが重なって起こります。

1)おむつの中の蒸れと湿気

おむつの中は温度と湿度が高くなりやすく、皮膚が長時間湿った状態になります。皮膚がふやけると、外部の刺激から皮膚を守る角層のバリア機能が低下します。その結果、尿や便に含まれる成分、摩擦、洗浄剤などの影響を受けやすくなります。

2)便に含まれる消化酵素

便には、食べ物を消化するためのプロテアーゼやリパーゼなどの消化酵素が含まれています。これらの酵素が皮膚に長時間触れると、皮膚のバリア機能が傷つき、炎症が起こりやすくなります。特に下痢のときは、排便回数が増えるだけでなく、便に含まれる消化酵素の影響も受けやすくなるため、おむつかぶれが悪化しやすくなります。

3)尿と皮膚表面のpHの変化

尿だけが皮膚に触れたからといって、すぐに強い炎症が起こるわけではありません。しかし、尿や便がおむつの中に長時間とどまると、皮膚表面のpHが上昇し、便に含まれる消化酵素が働きやすくなります。そのため、おむつ交換の間隔が長くなるほど、皮膚への刺激が強くなる可能性があります。

4)おむつや拭き取りによる摩擦

サイズが合っていないおむつや、きつく締めたおむつは、赤ちゃんが動くたびに皮膚をこすります。また、おしりふきやガーゼで何度も強くこすることも、皮膚のバリアを傷つける原因になります。汚れを完全に落とそうとしてこすりすぎると、かえって症状が悪化することがあります。

5)下痢や抗菌薬の使用

胃腸炎などで下痢が続いていると、排便回数が増えて皮膚が便に触れる機会が多くなります。また、抗菌薬を使用した後は、腸内や皮膚の微生物環境が変化し、カンジダが増えやすくなることがあります。抗菌薬の内服中や内服後に、皮膚のしわまで赤くなる発疹が現れた場合は、カンジダ性皮膚炎も考えます。

6)おしりふきやスキンケア用品による刺激・アレルギー

香料、アルコール、防腐剤、精油などを含む製品が、刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎の原因になることがあります。新しいおしりふき、石けん、保湿剤、おむつなどに変更した後から発疹が出た場合は、その製品が関係している可能性があります。

4.通常のおむつかぶれとカンジダ性皮膚炎の違い

おむつかぶれがなかなか治らないときに注意したいのが、カンジダ性皮膚炎です。カンジダは人の皮膚や消化管にも存在する真菌の一種です。温かく湿った環境で増えやすいため、おむつの中で増殖することがあります。

特徴 通常のおむつかぶれ カンジダ性皮膚炎
主な原因 尿・便、蒸れ、摩擦 カンジダという真菌の増殖
赤みの場所 おしりなどの盛り上がった部分が中心 鼠径部など皮膚のしわにも広がる
見た目 境界がやや不明瞭な赤み、ただれ 鮮やかで境界が比較的明瞭な赤み
周囲の発疹 目立たないことが多い 周囲に小さな赤い丘疹や膿疱が散らばる
治療 洗浄、乾燥、バリア剤 抗真菌薬が必要になることがある

カンジダ性皮膚炎で特徴的なのは、強い赤みの周囲に小さな赤いブツブツや膿をもった発疹が散らばることです。これを衛星状丘疹・衛星状膿疱と呼びます。なお、口の中のカンジダ症では白い苔のような付着物がみられますが、おむつ部のカンジダ性皮膚炎では「白い苔」よりも、皮膚のしわに広がる鮮やかな赤みと衛星状の発疹が重要です。見た目だけでは判断が難しいこともあるため、カンジダが疑われる場合は小児科または皮膚科を受診しましょう。

5.おむつかぶれと間違えやすい病気

おむつの中に発疹があるからといって、すべてがおむつかぶれとは限りません。

接触皮膚炎

おしりふき、クリーム、石けん、おむつの素材などに含まれる成分が原因となることがあります。特定の製品を使い始めてから悪化した場合や、その製品が触れた範囲に一致して発疹が出る場合は注意が必要です。

脂漏性皮膚炎

頭皮の乳児脂漏性皮膚炎、いわゆる「乳児脂漏性湿疹」と同時に、おむつ部や皮膚のしわに赤みがみられることがあります。黄色みを帯びた脂っぽい鱗屑を伴うことがあります。

乾癬

境界がはっきりした鮮やかな赤い発疹がみられます。おむつの中は湿っているため、大人の乾癬のような厚い白い鱗屑が目立たないことがあります。

とびひ・細菌感染症

黄色いかさぶた、膿、ジュクジュクした傷、水疱などがみられる場合は、黄色ブドウ球菌などによる細菌感染症の可能性があります。肛門の周囲だけが境界明瞭に真っ赤になり、排便時の痛みや便秘を伴う場合は、溶血性レンサ球菌による肛門周囲皮膚炎も考えます。

亜鉛欠乏症

治療を続けても改善しない強い皮膚炎に加えて、口の周りや手足にも発疹がある、脱毛、下痢、体重増加不良などを伴う場合は、まれに亜鉛欠乏症が隠れていることがあります。長期間治らない場合や、発疹がおむつの外にも広がっている場合は、自己判断で市販薬を塗り続けず、医療機関で診断を受けることが大切です。

6.おむつかぶれの検査と診断

おむつかぶれは、皮膚の見た目や発疹の分布、経過などから診断するため、通常は特別な検査を必要としません。診察では、次のような点を確認します。

  • 発疹が始まった時期と悪化の経過
  • 皮膚のしわに発疹があるか
  • 衛星状の丘疹や膿疱があるか
  • 下痢や抗菌薬の使用があるか
  • 新しいおむつやスキンケア用品を使い始めていないか
  • 頭皮、口の中、手足などにも発疹がないか
  • 発熱、哺乳不良、体重増加不良などがないか

カンジダ感染が疑われ、診断がはっきりしない場合には、皮膚表面を採取して顕微鏡で確認するKOH直接鏡検や、培養検査を行うことがあります。膿、黄色いかさぶた、水疱などがあり、細菌感染が疑われる場合には、細菌培養検査を行うことがあります。

7.家庭でできるおむつかぶれの治し方

おむつかぶれの基本的な治療は、皮膚を強く乾燥させることではなく、刺激物との接触を減らし、皮膚のバリア機能を守ることです。

1)ぬれたおむつ・汚れたおむつは早めに交換する

排便後は、できるだけ早くおむつを交換しましょう。尿だけの場合も、長時間ぬれたままにしないことが大切です。夜間は赤ちゃんの睡眠を毎回中断する必要はありませんが、便が出ている場合や、おむつが大量の尿で膨らんでいる場合は交換を検討します。

2)ぬるま湯でやさしく洗う

皮膚が赤くなっているときは、ぬるま湯で洗い流す方法が適しています。スプレーボトルやシャワーなどを使うと、皮膚をこすらずに便を落とせます。洗った後は、やわらかいタオルで押さえるように水分を取り、少し空気に触れさせて乾かします。ゴシゴシこする必要はありません。

3)おしりふきは成分を確認する

おしりふきを使用する場合は、次のような製品を選びましょう。

  • アルコールを含まない
  • 香料を含まない
  • 精油など刺激になりやすい成分を含まない
  • 弱酸性またはpHに配慮されている
  • やわらかく、こすらずに汚れを落とせる

現在の適切に設計されたおしりふきは、健康な皮膚や軽度のおむつかぶれに使用できます。ただし、強いただれや出血がある場合は、拭き取るよりもぬるま湯で洗い流す方が痛みや摩擦を減らせます。

4)ワセリンや亜鉛華軟膏で皮膚を保護する

洗浄して水分をやさしく取り除いた後は、ワセリンや酸化亜鉛を含む軟膏などのバリア剤を塗ります。バリア剤には、皮膚と尿・便の間に膜を作り、刺激物が直接触れるのを防ぐ働きがあります。

ワセリンの特徴

  • 皮膚表面に油性の保護膜を作る
  • 刺激が少なく、日常的な予防にも使いやすい
  • 軽度のおむつかぶれに向いている
  • 便が皮膚に付着しにくくなる

亜鉛華軟膏・酸化亜鉛製剤の特徴

  • 皮膚を保護する作用が強い
  • 赤みやただれがあるときに使われる
  • 白く残るため、皮膚を覆えているか確認しやすい
  • 製品によって酸化亜鉛の濃度や基剤が異なる

炎症があるときは、バリア剤を皮膚が透けない程度に、やや厚めに塗ります。次のおむつ交換時にバリア剤が残っていて、便などで汚れていなければ、毎回すべてをこすり落とす必要はありません。汚れた部分だけをやさしく取り除き、その上からバリア剤を重ねて塗ることで、洗浄による摩擦を減らせます。

5)おむつを外す時間を作る

可能な範囲で、おむつを外して皮膚を空気に触れさせる時間を作ることも有効です。防水シートやタオルを敷き、室温や転落に注意しながら、数分程度から無理なく行いましょう。

6)吸収性が高く、サイズの合ったおむつを選ぶ

吸収性の高いおむつは、皮膚に触れる水分を減らすのに役立ちます。また、おむつがきつすぎると摩擦や蒸れが増えるため、お腹や太ももに強い跡が残らないサイズを選びましょう。布おむつを使用している場合、症状が強い期間だけ吸収性の高い紙おむつに変更すると改善することがあります。

8.避けた方がよいおむつケア

石けんで毎回しっかり洗う

石けんや洗浄剤を毎回使うと、皮脂を落としすぎて皮膚のバリア機能を低下させることがあります。便が付着したときも、基本的にはぬるま湯による洗浄で十分です。

おしりを強くこする

汚れや古い軟膏を完全に落とそうとして強くこすると、皮膚の傷が広がります。落ちにくい軟膏は無理に落とさず、汚れた部分のみを取り除きましょう。

ベビーパウダーを大量に使う

パウダーは尿や汗と混ざって固まり、皮膚への刺激になることがあります。また、粉末を赤ちゃんが吸い込む危険もあるため、おむつかぶれの治療としては推奨されません。

消毒薬を塗る

一般的なおむつかぶれに消毒薬は必要ありません。消毒薬が刺激となり、炎症を悪化させる可能性があります。

香料や精油を含む製品を使う

香料や精油、植物油などは「天然成分」であっても、刺激や接触アレルギーの原因になることがあります。特に傷んだ皮膚には、成分がシンプルで無香料の製品が適しています。

自己判断でステロイドや抗菌薬を長期間塗る

おむつの中は密閉されるため、外用薬が通常より吸収されやすくなります。強いステロイド外用薬を長期間使用すると、皮膚が薄くなるなどの副作用が起こる可能性があります。市販の抗菌薬入り軟膏も、成分によっては接触皮膚炎を起こすことがあるため、自己判断での使用は避けましょう。

9.医療機関で行う治療

バリア剤・保湿剤

軽症では、ワセリンや亜鉛華軟膏などのバリア剤を中心に治療します。症状や皮膚の状態に応じて、軟膏の種類や塗る量を調整します。

ステロイド外用薬

洗浄やバリア剤によるケアを行っても改善しない場合や、炎症が強い場合には、作用の弱いステロイド外用薬を短期間使用することがあります。日本ではステロイド外用薬が強さによって分類されています。ロコイドやアルメタは一般に「弱いステロイド」ではなく、国内分類ではミディアムクラスに相当します。赤ちゃんのおむつ部では薬の吸収が高まりやすいため、薬の種類、塗る範囲、使用回数、使用期間は医師の指示に従ってください。

抗真菌薬

カンジダ性皮膚炎と診断された場合は、クロトリマゾールやミコナゾールなどの抗真菌薬を使用することがあります。カンジダ性皮膚炎にステロイドだけを使用すると、一時的に赤みが軽く見えても感染が悪化する可能性があります。通常のおむつかぶれか、カンジダ性皮膚炎か判断できない場合は、自己判断で薬を選ばず受診しましょう。

抗菌薬

とびひや肛門周囲の溶連菌感染症など、細菌感染を合併している場合には、外用または内服の抗菌薬が必要になることがあります。

薬を塗る順番

医療機関からステロイド外用薬や抗真菌薬を処方された場合は、一般的には次の順番で塗ります。

  1. 患部をぬるま湯でやさしく洗う
  2. こすらずに水分を取る
  3. 処方された薬を指示された範囲に塗る
  4. その上からワセリンや亜鉛華軟膏などのバリア剤を塗る
  5. 清潔なおむつをゆったり装着する

ただし、薬や製剤によって使用方法が異なるため、処方した医師や薬剤師の指示を優先してください。

10.おむつかぶれは何日で治る?

軽いおむつかぶれであれば、こまめなおむつ交換、やさしい洗浄、バリア剤による保護を始めてから、2~3日程度で赤みが軽くなり始めることが一般的です。ただし、強いただれがある場合、下痢が続いている場合、カンジダや細菌感染を合併している場合は、改善までに時間がかかることがあります。2~3日ケアしても改善傾向がない、または悪化している場合は、「1週間様子を見る」のではなく、小児科または皮膚科に相談しましょう。

11.おむつかぶれで受診した方がよい症状

次のような症状がある場合は、小児科または皮膚科を受診してください。

  • 家庭で2~3日ケアしても改善しない
  • 赤みやただれが急速に広がっている
  • 皮膚のしわまで鮮やかに赤くなっている
  • 赤みの周囲に小さなブツブツや膿疱がある
  • 水疱、膿、黄色いかさぶた、出血がある
  • 皮膚が大きくむけている
  • 赤ちゃんが強く痛がる
  • 排尿や排便のたびに激しく泣く
  • 発熱や元気の低下を伴う
  • おむつの範囲を越えて発疹が広がっている
  • 同じ場所に何度も繰り返す
  • 口の周りや手足にも発疹がある
  • 下痢、脱毛、体重増加不良などを伴う

特に、発熱、急速に広がる腫れや赤み、水疱、膿、強い痛みがある場合は、細菌感染の可能性があります。早めに医療機関へ相談しましょう。

12.おむつかぶれを予防するスキンケア

おむつかぶれは、一度治っても、下痢や体調不良などをきっかけに繰り返すことがあります。日頃から次のようなケアを行いましょう。

  • 排便後はできるだけ早くおむつを交換する
  • 尿でおむつが大きく膨らむ前に交換する
  • 汚れはこすらず、ぬるま湯で落とす
  • 洗った後は押さえるように水分を取る
  • 無香料・アルコールフリーのおしりふきを選ぶ
  • おむつをきつく締めすぎない
  • 吸収性の高い、体に合ったサイズのおむつを選ぶ
  • 皮膚が荒れやすい赤ちゃんは、ワセリンなどで予防的に保護する
  • 下痢のときは通常より頻繁に皮膚を確認する

おむつかぶれは、保護者のケア不足が原因で起こるものではありません。赤ちゃんの皮膚はもともと刺激に弱く、体調や排便回数によっても症状は変化します。「汚れを完全に落とさなければ」と頑張りすぎず、こすらない・刺激を減らす・皮膚を覆って守ることを意識しましょう。

13.おむつかぶれに関するよくある質問

Q1.おむつかぶれにワセリンだけでもよいですか?

軽い赤みや予防目的であれば、ワセリンだけで改善することがあります。ワセリンは皮膚と尿・便の間に保護膜を作り、刺激を減らします。ただし、強いただれ、皮膚のしわに広がる赤み、周囲の小さな発疹などがある場合は、カンジダ性皮膚炎などの可能性があるため受診してください。

Q2.亜鉛華軟膏は毎回落とす必要がありますか?

便などで汚れていなければ、毎回完全に落とす必要はありません。汚れた部分だけをやさしく取り除き、その上から新しい軟膏を重ねて塗ります。完全に落とそうとして強くこすると、皮膚炎が悪化することがあります。

Q3.おしりふきは使わない方がよいですか?

無香料、アルコールフリーで、乳児の皮膚に配慮された製品であれば使用できます。ただし、皮膚が強くただれているときは、摩擦を避けるために、ぬるま湯で洗い流す方法が適しています。

Q4.お風呂に入れてもよいですか?

お風呂に入れても問題ありません。ぬるま湯でやさしく洗い、石けんやボディーソープを使いすぎないようにしましょう。入浴後はこすらずに水分を取り、ワセリンや亜鉛華軟膏などで皮膚を保護します。

Q5.ステロイドを塗っても大丈夫ですか?

医師が症状を確認したうえで、適切な強さのステロイド外用薬を短期間使用することはあります。ただし、おむつの中は薬が吸収されやすいため、自己判断で強いステロイドを使用したり、長期間塗り続けたりしないでください。

Q6.カンジダ性皮膚炎は家族にうつりますか?

カンジダは身近に存在する真菌であり、通常の接触で家族に広がることを過度に心配する必要はありません。ただし、おむつ交換の前後には手を洗い、タオルを共用しないなど、基本的な衛生管理を行いましょう。

14.まとめ|おむつかぶれは「こすらず、早く替え、しっかり守る」

おむつかぶれの多くは、尿や便、蒸れ、摩擦によって皮膚のバリア機能が傷つくことで起こります。家庭での基本的な対処は、次の3つです。

  1. ぬれたおむつ・汚れたおむつを早めに交換する
  2. ぬるま湯でこすらずに洗う
  3. ワセリンや亜鉛華軟膏で皮膚を保護する

通常のおむつかぶれは皮膚のしわを避けやすい一方、カンジダ性皮膚炎ではしわの中まで赤くなり、周囲に小さな丘疹や膿疱が現れやすいという違いがあります。数日間ケアしても改善しない場合、発熱、膿、水疱、強い痛みなどがある場合は、自己判断で薬を塗り続けず、小児科または皮膚科を受診しましょう。

15.参考文献

  1. American Academy of Pediatrics:Common Diaper Rashes & Treatments
  2. The Royal Children’s Hospital Melbourne:Clinical Practice Guidelines – Nappy rash
  3. 日本皮膚科学会:皮膚科Q&A「かぶれ」

※本記事は一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状が強い場合や判断に迷う場合は、小児科または皮膚科へご相談ください。

この記事について

この記事は、公的機関・診療ガイドライン・医学論文などを参考に作成しています。

本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断や治療を代替するものではありません。 気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

執筆者:小林 知貴
所属:いしうちファミリークリニック 院長
資格:医学博士/家庭医療専門医/総合診療専門医/総合内科専門医

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