指の第一関節が痛い・腫れる原因は?へバーデン結節の症状と治療

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病気について

「指の第一関節が痛い」「指先の関節が赤く腫れている」「関節の横に硬いこぶができた」という場合、へバーデン結節の可能性があります。

へバーデン結節は、指先に最も近い第一関節であるDIP関節(遠位指節間関節)に起こる変形性関節症です。特に中年以降の女性に多く、痛みや腫れだけでなく、関節の変形によって物をつまみにくい、ペットボトルのふたを開けにくいといった生活上の支障が生じることもあります。一度生じた骨の変形を薬やマッサージだけで元に戻すことは困難ですが、早い段階から指への負担を減らし、装具や外用薬などを適切に使うことで、痛みを軽減できる可能性があります。

この記事のポイント

  • へバーデン結節は、指の第一関節に起こる変形性関節症です。
  • 原因は一つではなく、加齢、遺伝、女性ホルモンの変化、指への負担などが関係します。
  • 治療の中心は、指への負担軽減、運動、装具、外用薬などです。
  • 装具は痛みの軽減に役立つことがありますが、強く締めすぎないことが大切です。
  • 強い痛みや変形があり、保存的治療で改善しない場合は手術を検討します。

1.へバーデン結節とは?

へバーデン結節とは、指の第一関節に起こる変形性関節症です。関節の軟骨、骨、滑膜、靱帯などに変化が起こり、関節の背側や横側に骨性のこぶが形成されます。人差し指から小指までのいずれにも起こり、複数の指に同時または時間をおいて現れることがあります。親指の先端の関節に同じような変化が生じることもあります。「軟骨がすり減るだけの病気」と説明されることがありますが、現在では、単純な摩耗だけではなく、機械的な負担に対する関節組織の反応や軽度の炎症、骨の作り替えなどが関係する病気と考えられています。

ブシャール結節との違い

第一関節ではなく、指の中央にある第二関節(PIP関節)に同様の変形が起きたものをブシャール結節と呼びます。

病名 主に変形する場所 特徴
へバーデン結節 指の第一関節(DIP関節) 指先に近い関節が腫れる、曲がる、こぶができる
ブシャール結節 指の第二関節(PIP関節) 指の中央の関節が腫れる、太くなる、動かしにくくなる

2.へバーデン結節の主な症状

へバーデン結節では、次のような症状がみられます。

  • 指の第一関節が痛い
  • 関節が赤く腫れる
  • 関節の左右や背側に硬いこぶができる
  • 指先が横に曲がる
  • 関節を曲げ伸ばししにくい
  • 強く握ると痛い
  • ボタンを留める、箸を使う、ふたを開ける動作が難しい
  • 爪の形が変わる

発症初期は赤みや腫れ、ズキズキとした痛みが目立ちます。時間の経過とともに炎症が落ち着き、痛みが軽くなることもありますが、関節のこぶや変形が残ることがあります。すべての人で変形が進行するわけではなく、症状の程度や経過には大きな個人差があります。

水ぶくれのようなものは「粘液嚢腫」の可能性

第一関節の近くに、透明感のある水ぶくれのようなふくらみができることがあります。これは粘液嚢腫(ミューカスシスト)と呼ばれ、DIP関節の変形性関節症に伴って生じることがあります。自分で針を刺したり、強く押してつぶしたりすると、細菌が関節内へ入って感染を起こす危険があります。繰り返しできる、液が漏れる、赤く腫れる場合は整形外科を受診してください。

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3.へバーデン結節の原因

へバーデン結節の正確な原因は完全には解明されていません。現在では、一つの原因によって起こるのではなく、複数の要因が重なって発症すると考えられています。

加齢による関節組織の変化

年齢とともに関節軟骨の性質や修復能力が変化し、骨や靱帯にも変化が生じます。ただし、年齢を重ねた人すべてにへバーデン結節が起こるわけではありません。

指に繰り返しかかる負担

強く握る、つまむ、ひねるといった動作を繰り返すと、DIP関節に負担がかかります。

  • パソコンやスマートフォンの長時間使用
  • 裁縫、編み物、調理
  • 美容師、介護職、清掃業など手を多く使う仕事
  • ガーデニングやDIY
  • 重い物を指先で持つ作業
  • 楽器の演奏

ただし、手を使う仕事をしていることだけで発症するわけではありません。遺伝的な体質や年齢などと組み合わさって、発症や症状悪化に関係すると考えられます。

過去のけが

突き指、骨折、腱損傷などによって関節の構造が変化すると、時間が経過してから外傷後の変形性関節症が生じることがあります。

女性ホルモンの変化

へバーデン結節は、閉経前後から症状が目立ち始める女性が少なくありません。そのため、エストロゲンなどの女性ホルモンの変化が発症や痛みに関係している可能性が研究されています。ただし、現時点では「女性ホルモンの低下だけが原因」とは断定できません。また、へバーデン結節の治療だけを目的にホルモン補充療法を始めることは、一般的な標準治療ではありません。

4.へバーデン結節は遺伝する?

手指の変形性関節症には、比較的強い遺伝的要因があることが知られています。母親や姉妹などにへバーデン結節がある場合、発症しやすい傾向がみられます。近年の遺伝子研究でも、手指の変形性関節症に関係する複数の遺伝子領域が報告されています。ただし、へバーデン結節は単一の遺伝子だけで決まる遺伝病ではありません。家族にへバーデン結節があっても必ず発症するわけではなく、次のような要因が複雑に関係します。

  • 年齢
  • 性別
  • 指への機械的負担
  • 過去のけが
  • 体重や代謝に関係する要因
  • ホルモン環境

家族歴がある人は、痛みが出る前から過度な指先作業を避け、道具を工夫して関節への負担を減らすことが大切です。

5.へバーデン結節と間違えやすい病気

指の関節が痛い、腫れるという症状が、すべてへバーデン結節とは限りません。特に腫れや痛みが強い場合は、ほかの病気との区別が必要です。

病気 特徴
関節リウマチ 第二関節や指の付け根、手首に多く、朝のこわばりが長く続く傾向があります。DIP関節だけに起こることは一般的ではありません。
乾癬性関節炎 第一関節にも起こります。爪のへこみ、爪の変形、乾癬、指全体の腫れを伴うことがあります。
痛風・偽痛風 急に赤く腫れ、強い痛みが出ることがあります。尿酸値が高い人では注意が必要です。
細菌感染 赤みや腫れが急速に広がり、熱感、膿、発熱を伴うことがあります。
外傷後関節症 骨折や突き指などをした関節に限って、痛みや変形が生じます。
粘液嚢腫 第一関節付近に透明感のあるふくらみができます。爪が変形することもあります。
マレットフィンガー けがの後に指先を自力で伸ばせなくなります。早期の固定治療が必要です。

早めに受診したい症状

  • 急に強く腫れて激痛が出た
  • 関節が熱を持ち、赤みが広がっている
  • 傷や膿、発熱を伴う
  • けがの後から指先を伸ばせない
  • 朝のこわばりが長時間続く
  • 手首や指の付け根など、ほかの関節も腫れている
  • 乾癬や爪の変形を伴う
  • 痛みで眠れない、仕事や家事ができない

6.へバーデン結節の検査と診断

典型的なへバーデン結節は、症状、関節の位置、こぶの形、指の動きなどから臨床的に診断できることがあります。

レントゲン検査

診断がはっきりしない場合や変形が強い場合、手術を検討する場合には、レントゲン検査を行います。

レントゲンでは、次のような変化を確認します。

  • 関節の隙間が狭くなる
  • 骨棘と呼ばれる骨の出っ張り
  • 骨の硬化
  • 関節の変形や傾き
  • 骨のびらん

血液検査

へバーデン結節そのものを確定する血液検査はありません。関節リウマチ、痛風、感染症などが疑われる場合には、炎症反応、リウマトイド因子、抗CCP抗体、尿酸値などを確認することがあります。

超音波検査

必要に応じて、関節内の炎症、滑膜炎、骨棘、腱の異常、粘液嚢腫などを超音波検査で確認することがあります。

7.へバーデン結節の治療法

へバーデン結節の治療目標は、骨のこぶを完全に消すことではなく、次のような点にあります。

  • 痛みと腫れを軽減する
  • 日常生活で指を使いやすくする
  • 関節への過度な負担を減らす
  • 可動域と筋力を保つ
  • 必要に応じて変形や不安定性を修正する

治療は、運動や生活上の工夫、装具療法、薬物療法を組み合わせるのが基本です。

8.自宅でできるへバーデン結節の対処法

痛みを悪化させる動作を見直す

指をまったく使わないのではなく、強くつまむ、握る、ひねる動作を減らすことが大切です。

  • ペットボトルや瓶はオープナーを使う
  • 細い包丁やペンには太いグリップを付ける
  • 重い袋を指先だけで持たない
  • 鍋やフライパンは両手で持つ
  • スマートフォンはスタンドや音声入力を使う
  • 洗濯ばさみは弱い力で開けられるものを選ぶ
  • 長時間の作業では途中に休憩を入れる

細い物を強く握るほど、指の関節には大きな力がかかります。持ち手を太くするだけでも負担を減らせます。

痛みが強いときは冷やす

関節が赤く腫れて熱を持っているときは、保冷剤を布で包み、5~10分程度冷やすと痛みが和らぐことがあります。長時間冷やし続けると凍傷の危険があるため注意してください。

こわばりが中心なら温める

強い赤みや熱感がなく、こわばりが中心の場合は、ぬるま湯や蒸しタオルで温めると動かしやすくなることがあります。糖尿病や神経障害などで温度を感じにくい人は、やけどに注意してください。

無理のない範囲で指を動かす

痛みを避けて指をまったく動かさない状態が続くと、関節が硬くなり、手の筋力が低下する可能性があります。赤みや強い腫れが落ち着いているときに、次の運動をゆっくり行いましょう。

  1. 手を自然に開きます。
  2. 指をゆっくり曲げ、軽く握る形にします。
  3. 無理に力を入れず、再びゆっくり伸ばします。
  4. 5回程度を目安に繰り返します。

運動後に痛みや腫れが明らかに強くなる場合は、回数や強度を減らしてください。腫れている関節を反対の手で強く曲げたり、変形を無理に矯正したりするのは避けましょう。

9.装具・サポーターは効果がある?

へバーデン結節に対する装具は、DIP関節にかかる負担を減らし、関節を安定させる目的で使用します。小規模な臨床研究では、痛みのあるDIP関節を夜間に固定することで、痛みや伸展変形が改善したと報告されています。また、リング型装具でも短期間の疼痛軽減が報告されています。一方で、研究数はまだ少なく、装具によって変形の進行を確実に止められるとは証明されていません。装具は主に痛みの軽減と関節の保護を目的に使用します。

装具の主な種類

種類 向いている場面 注意点
カット済み固定テープ 家事や仕事の間だけ手軽に固定したい人 皮膚かぶれ、締めすぎに注意
ロールタイプのテーピング 指の太さに合わせて調整したい人 巻き方を覚える必要がある
軟らかい指サポーター 軽い圧迫や保温、接触時の痛みを減らしたい人 関節を固定する力は弱い
硬質フィンガースプリント 動かすと強く痛む関節を一時的に休ませたい人 長時間固定すると関節が硬くなることがある
リング型スプリント 見た目や日常動作を保ちながら関節を支えたい人 サイズが合わないと圧迫やずれが起こる
オーダーメイド装具 変形が強い、市販品が合わない人 医療機関や作業療法士への相談が必要

装具を選ぶときのポイント

  • DIP関節を中心に支えられる
  • 指先の感覚を妨げにくい
  • 第二関節まで不必要に固定しない
  • 強く締めなくてもずれにくい
  • 装着後に指先が紫色や白色にならない
  • 洗浄や交換がしやすい
  • 目的に合った固定力がある

装具をすぐ外すべきサイン

  • 指先がしびれる
  • 指先が白い、紫色になる
  • 冷たくなる
  • 痛みが強くなる
  • 皮膚に傷、水疱、強いかゆみが出る

装具はいつ着ける?

痛みが強い動作をするときや、夜間に痛みが出る場合に、時間を区切って使用する方法があります。常に固定し続けると、関節のこわばりや筋力低下を招く可能性があります。特に硬い装具を長期間使用する場合は、整形外科医や作業療法士に相談しましょう。

10.へバーデン結節に使う装具・テープ

1.カット済み固定テープ

指の第一関節に合わせて貼りやすく、仕事や家事のときだけ使用したい人に向いています。初めてテーピングを試す人にも紹介しやすい商品です。

  • 貼り方が比較的簡単
  • 使い捨てで衛生的
  • 水仕事に対応した製品もある
  • 複数の指に使うとランニングコストがかかる

こんな人におすすめ
初めて固定を試す人、装具の厚みが気になる人、外出時だけ使用したい人

2.ロールタイプの指用テーピング

指の太さや症状に合わせて巻く強さを調節できます。複数の指に使用する人や、頻繁に貼り替える人に向いています。

  • 指のサイズに合わせやすい
  • 必要な長さだけ使用できる
  • 巻き方によって固定力を調整できる
  • 強く巻きすぎると血流障害を起こす可能性がある

こんな人におすすめ
複数の指に症状がある人、コストを抑えたい人、固定力を調整したい人

3.軟らかいシリコン・布製サポーター

関節を強く固定するというより、軽い圧迫や保温、物に当たったときの痛みを軽減する目的の商品です。

  • 装着感が比較的やわらかい
  • 洗って繰り返し使える製品がある
  • 日常生活で使用しやすい
  • 強い固定力が必要な人には不十分なことがある

こんな人におすすめ
硬い装具が苦手な人、軽い保護をしたい人、家事中の接触痛が気になる人

4.硬質フィンガースプリント

動かしたときの痛みが強い関節を、一定時間しっかり休ませたい場合に使用します。

  • 固定力が高い
  • 夜間固定に使いやすい製品がある
  • サイズ選びが重要
  • 長時間の連続使用では関節が硬くなる可能性がある

こんな人におすすめ
動かすと強く痛む人、夜間に関節を安静にしたい人

商品紹介では「変形が治る」「進行を完全に防ぐ」といった表現は避け、「関節を保護する」「動作時の負担を軽減する」「一時的に固定する」と表現するのが適切です。

11.薬による治療

外用NSAIDs

痛みが続く場合は、ジクロフェナクやロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の外用薬を使用することがあります。手指の変形性関節症では、内服薬より全身への影響が少ない外用NSAIDsが、薬物療法の第一選択として推奨されています。ただし、傷や粘液嚢腫が破れた部分には塗らないでください。また、製品ごとに使用回数が異なるため、説明書や医師・薬剤師の指示に従いましょう。

内服NSAIDs

外用薬だけで改善しない場合には、短期間のNSAIDs内服を検討します。胃潰瘍、腎機能低下、心不全、高血圧、喘息、抗凝固薬の使用などがある人は、副作用の危険が高くなることがあります。市販薬を含め、長期間自己判断で飲み続けないようにしてください。

アセトアミノフェン

NSAIDsを使用しにくい人では、アセトアミノフェンを使用することがあります。ただし、変形性関節症に対する鎮痛効果は全体として大きくないとされており、効果を確認しながら使用します。

ステロイド注射

関節内へのステロイド注射が検討されることもありますが、DIP関節は非常に小さく、注射時の痛みや皮膚・皮下組織への影響もあります。へバーデン結節に対して日常的に繰り返す治療ではなく、強い炎症や痛みがあり、ほかの治療で改善しない場合に専門医が慎重に判断します。

病気の進行を止める薬はある?

現時点では、へバーデン結節の骨や軟骨の変化を確実に止め、元の状態に戻すことが証明された薬はありません。関節リウマチに使用するヒドロキシクロロキン、メトトレキサート、生物学的製剤なども、一般的な手指変形性関節症に対する標準治療としては推奨されていません。

12.エクオールやサプリメントは効く?

へバーデン結節と更年期の関連から、エクオール、大豆イソフラボン、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンなどのサプリメントが紹介されることがあります。しかし、現時点では、エクオールによってへバーデン結節の変形が治る、または進行を確実に抑えられると判断できる十分な臨床的エビデンスはありません。国際的な手指変形性関節症の診療ガイドラインでも、標準治療としては位置づけられていません。小規模な研究や研究段階の報告はありますが、対象者数、評価方法、長期的な効果などに課題が残っています。サプリメントを使用する場合も、装具、運動、負担軽減、適切な薬物療法の代わりにはなりません。乳がんや婦人科疾患の治療歴がある人、ほかの薬を服用している人は、事前に主治医へ相談してください。

13.へバーデン結節の手術適応

多くの場合、へバーデン結節は手術をせずに治療します。しかし、次のような状態があり、装具や薬物療法などを行っても改善しない場合は、手術を検討することがあります。

  • 強い痛みが長期間続く
  • 夜間痛があり睡眠に支障がある
  • 関節が不安定で物をつまめない
  • 変形が強く、日常生活や仕事に大きな支障がある
  • 爪の変形や粘液嚢腫を繰り返す
  • 粘液嚢腫が破れ、感染の危険がある
  • 関節の横方向への変形が進んでいる

DIP関節固定術

へバーデン結節に対して最も一般的に行われる手術は、DIP関節固定術です。傷んだ関節面を処理し、ワイヤーやスクリューなどを使って、第一関節を動かない状態で固定します。関節の動きは失われますが、次のような効果が期待できます。

  • 痛みの軽減
  • 関節の安定
  • 横方向の変形の矯正
  • 指先で物を押さえやすくなる

DIP関節はもともと動く範囲が比較的小さいため、適切な角度で固定すれば、日常生活への影響を抑えられることがあります。

手術のリスク

手術には次のようなリスクがあります。

  • 感染
  • 骨がつかない偽関節
  • 固定した角度のずれ
  • ワイヤーやスクリューの突出・違和感
  • 爪の変形
  • しびれや知覚異常
  • 隣の関節のこわばり

糖尿病、喫煙、骨の状態などによって合併症のリスクが高くなる場合があります。期待できる効果と、第一関節が動かなくなることを十分に理解したうえで手術を選択します。

14.病院を受診する目安

へバーデン結節が疑われても、痛みが軽く日常生活に支障がなければ、負担軽減などで様子をみられる場合があります。次の場合は整形外科、特に手外科を専門とする医療機関への相談をおすすめします。

  • 痛みや腫れが数週間続く
  • 複数の指に症状が広がってきた
  • 指の変形が進んでいる
  • 関節リウマチとの違いがわからない
  • 市販の装具が合わない
  • 仕事や家事に支障がある
  • 粘液嚢腫を繰り返す
  • 手術が必要か相談したい

15.へバーデン結節についてよくある質問

へバーデン結節は治りますか?

炎症や痛みが落ち着くことはありますが、すでにできた骨のこぶや変形を薬だけで完全に元へ戻すことは困難です。治療では、痛みを減らし、指の機能を保つことを目指します。

指をマッサージすれば変形は戻りますか?

マッサージで骨の変形が元に戻ることはありません。赤く腫れている関節を強く押したり、無理に曲げたりすると痛みが悪化することがあります。

テーピングで変形を予防できますか?

テーピングや装具は、関節を支えて痛みや動作時の負担を軽減する可能性があります。ただし、将来の変形を確実に予防できるとは証明されていません。

家族にへバーデン結節があります。自分も発症しますか?

家族歴がある人は発症しやすい傾向がありますが、必ず発症するわけではありません。日頃から指への過剰な負担を減らし、痛みが出たら早めに対応することが大切です。

手術をすると指は動かなくなりますか?

DIP関節固定術では、手術した第一関節は動かなくなります。その代わり、痛みの軽減と安定した指先を得ることを目的とします。ほかの指の関節は基本的に動かせます。

16.まとめ

へバーデン結節は、指の第一関節に痛み、腫れ、骨性のこぶ、変形を生じる手指の変形性関節症です。原因は一つではなく、加齢、遺伝的な体質、指への繰り返し負担、過去のけが、女性ホルモンの変化などが複雑に関係すると考えられています。治療では、指をまったく使わないのではなく、強くつまむ、握る、ひねる動作を減らすことが重要です。痛みの程度に応じて、運動、テーピング、装具、外用NSAIDsなどを組み合わせます。装具は痛みや関節への負担を軽減する可能性がありますが、変形を確実に治したり予防したりする商品ではありません。しびれや血流障害が起こらないよう、適切なサイズと固定力を選びましょう。強い痛みや変形によって日常生活に大きな支障があり、保存的治療で改善しない場合は、DIP関節固定術などの手術が選択肢になります。指の腫れが急に強くなった場合や、手首・指の付け根にも腫れがある場合は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、痛風、感染症などの可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診してください。

参考文献

この記事について

この記事は、公的機関・診療ガイドライン・医学論文などを参考に作成しています。

本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断や治療を代替するものではありません。 気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

執筆者:小林 知貴
所属:いしうちファミリークリニック 院長
資格:医学博士/家庭医療専門医/総合診療専門医/総合内科専門医

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